読んでほしい新書
「おとなの教養」 池上 彰 著
自由な発想・思考のために必要な7つの教養を解説。
宗教、宇宙、経済、歴史など、現代版リベラルアーツ
の学びをスタートするには最適な入門書である。
(高1生・Yさん)
(序章 P30)
”すぐに役に立つことは、
世の中に出て、すぐに役に立たなくなる。
すぐには役に立たないことが、
実は長い目で見ると、役に立つ。”
「ケーキの切れない非行少年たち」
宮口 幸治 著
非行行為をする人を抜本的に減らす方法を提案。「ほめる
教育」や反省させるだけの現状を批判し、見る力、聞く力
などの認知機能を高めたり、社会性を身につける教育支援
が早期段階で必要であることを主張する。
(高1生・Hさん)
(2章 P38)
”故・岡本茂樹先生の著書『反省させると犯罪者になります』
を読んだとき、私が真っ先に感じたのは、「反省できるだけ
でも上等ではないか」ということでした。
「スマホ脳」 アンデシュ・ハンセン 著
人間が進化の過程で獲得してきた脳の本質を エビデンスを
もとに鋭く解き明かし、記憶力や集中力、学力を向上させる
ためのヒントを提言している。
(第7章 バカになっていく子供たち P180)
”マシュマロをすぐに1個もらうより2個もらうために
15分待てる4歳児は基本的に、数十年後に学歴が高く
いい仕事に就いている。”
(第8章 運動というスマートな対抗策 P216)
”散歩、ヨガ、ランニング、筋トレーどれも効果があった。
運動によっていちばん改善されたのは、知能的な処理速度
だ。運動をしていると頭の回転も速くなるというわけだ。”
(イスラエルの研究結果)
「看取りの医者」 平野 国美 著
日本人が失いかけていた「幸福な死」を再び取り戻す
ための医療体制のヒントが、8つの在宅死の感動的な
事例と合わせて語られている。
(高1生・Yさん)
(第七話 女子中学生の一言 P185)
”戦後の高度成長期以降、日本人は家庭から病人と死を
遠ざけ、それをすべて病院に預けてきた。障害や重病
や死が、子供たちの視界から消えてしまったために、
子供たちはその痛みを思いやる機会を喪失した。”
(第七話 女子中学生の一言 P185)
”最近の「いじめ」の増加は、死を想って生きてきた
伝統の崩壊、そして他人への思いやりの衰退を示して
いるのではなかろうか。”
「山中伸弥先生に、人生とiPS細胞に
ついて聞いてみた」山中 伸弥、緑 慎也 著
山中伸弥教授が「ジャマナカ」と邪魔者扱いされた整形
外科医時代からiPS細胞の研究でノーベル賞を受賞するに
至る波乱万丈の人生を語る。
研究職の実状、努力とチャレンジの大切さがわかる。
(第1部 P74)
”ただ、ここで研究をやめたら、臨床医の世界から逃げ出して
以来、二回目の挫折になる。それはあまりに情けない。研究を
やめるべきかつづけるべきか迷っているうちに、朝も起きられ
なくなっていきました。”
「新版 動的平衡
生命はなぜそこに宿るのか」福岡 伸一 著
健康食品、遺伝子組み替え、再生医療(ES細胞、iPS細胞)
に対する批判的考察を加えながら、生命は 分解と合成を
絶えず繰り返す動的平衡であると主張。
(高1生・Aさん)
(第9章 P295)
”一言で言えば「生命は、作ることよりも、壊すことを
一生懸命行っている」ということである。”
(第2章 P81)
”コラーゲンを食べ物として外部からたくさん摂取すれば、
衰えがちな肌の張りを取り戻すことができるだろうか。
答えは端的に否である。”
[大学入試出題]
滋賀医科大学(2020年前期 医・看護)など
「元素周期表で世界はすべて読み
解ける」 吉田 たかよし 著
100種類を超える元素の性質などを周期表の配列をもと
に整理。日常生活や健康維持に役立つ情報が多く、目から
ウロコ。無機化学を学ぶ理系の人は必須、わかり易いので
文系の人にもおすすめ。
(第7章 P179)
”「周期表で人体がよく使う元素の真下にある元素は、毒性
があることが多い」というパターンを最も典型的に示してい
るのが、グループ12の亜鉛・カドミウム・水銀です。”
「思考の整理学」 外山 滋比呂 著
歴代の東大生・京大生が根強く支持するエッセイ。
壁にぶつかったとき、新しいアイデアが必要なとき、自分の
能力を最大限引き出すための知恵が 数多く詰まっている。
(Ⅱアナロジー p63)
”わかりにくいところを、思い切って速く読んでみると、
かえって、案外、よくわかったりする。残像が生きて、
部分が全体にまとまりやすくなる”
(Ⅳ整理 p115)
”頭をよく働かせるには、この”忘れる”ことが、きわめて
大切である。頭を高能率の工場にするためにも、どうし
てもたえず忘れていく必要がある。”